
神原尚美 栃木 KTS卓球スクール
テクニック
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「練習が全然できてないの~」と言いながら、明らかにレベルアップしている闇連専門のレディースたち。そう、彼女たちのバックには個人レッスンが得意なコーチがついているのです。予約待ちしてでも教わりたいスゴ腕コーチとは? その人気の秘密に迫ります。
「いくよ」「いくよ」という掛け声に隙間なく、レディースの生徒さんに次々と球出しをする女性コーチがいる。栃木県鹿沼市で「KTS卓球スクール」を運営する神原尚美さん(42)だ。
「お客様の技術や体力を考慮し、健康維持・増進や卓球のレベルアップのためにメニューを組んでいます」と、お客様に寄り添うお手本のような回答をいただいたが、実際はどうなのだろうか?
神原さんの歴史をひもとくと、神原さんは小学校3年生の頃、地元の「北押原スポ少」で卓球人生をスタート。三重の白子高校~東京の日本女子体育大学を経て栃木に戻り、宇都宮文星女子高校で保健体育の教師に。卓球部の顧問を引き受け、シングルス3名、ダブルス2チームをインターハイへと導いた。
教師時代の尚美さんは、生徒から「おぎちゃん」と呼ばれ、お姉さんのように慕われる存在だったそうだ。一方で、卓球部員からは“鬼”と呼ばれていたのではないだろうか。いつも怒鳴る、怒鳴るとき、怒鳴れば。文星女子はインターハイを目指す強豪校、「勝たせなければいけない」というプレッシャーでいつの間にか尚美さんは頭に鋭いツノを生やしてしまったのだ。
「部活に入るとスイッチが切りかわるんです。勝つためにきついことを言わなければいけない。どんどん嫌な自分になっているのがわかりました」。
生徒に厳しく接するも、生徒のことを誰よりも考え、家族よりも長い時間を過ごした。休みはお盆とお正月しかない。そんな指導漬けの日々を9年も送り、出産を機に退職。4年前の2021年に実家の近くで「KTS卓球スクール」を立ち上げた。すると、その厳しさは生徒ではなく自分に向いたのか、それとも元々そういう性なのか、尚美さんは伝説の戦士並みにストイックになっていったのだ。
例えばある日のスケジュール。朝、子供を学校に送ると、10時から個人レッスンを2コマこなし、午後からはジムで5~7キロのランニング。筋トレを終えると、子供たちを習い事へ送り、夕食の支度。夏はここに、川の流れに逆らって泳ぐというトレーニングが1時間も加わる。伝説の空手家・大山倍達も驚くのではと思うくらい原始的だ。こんな修行とも思えるトレーニングをこなす尚美さんは、ジュニアの生徒たちの間で「栃木のスーパーサイヤ人」と呼ばれているらしい。
「ジュニアの子たちが描いてくれたサイヤ人をTシャツにしたんです」と笑みを浮かべる尚美さん。サイヤ人よばわりについて、まんざらでもない様子だ。
それならこの際、尚美さんではなく、スーパーサイヤ人と呼ばせてもらおう。スーパーサイヤ人はHPが無限にあるだけではない。周りを自分色に染める大きな影響力がある。金色のオーラで白を黒に塗り替えてしまうほどの濃ゆい作用があるのだ。ちなみに、白子高校時代は三重県の純粋な卓球女子高生を栃木弁に塗り替えた実績を持つ。
そして現在、スーパーサイヤ人は同じチームに名乗りをあげたレディースたちに、永遠とも呼べる多球練習(最低1時間)を課している。フットワーク1本1本は100本連続。中年世代の身体に容赦なくムチをふるう。「お客様の技術や体力を考慮し~」あの言葉は何だったのか。その練習に付き合ううちに、レディースメンバーもスーパーサイヤ人に変身しつつあるのだ。
そのかいあってか、この夏に香川県で催された「全日本ラージボール卓球選手権大会」にKTS卓球スクールのレディースチームは地方予選を勝ち抜き出場。みんなで旨い讃岐うどんをすすり、HPを回復させた。
「長い間、指導だけだったので、選手に戻れた今が一番楽しい」と目を輝かせる尚美さん。自身も大会を主催する予定があり、きたる9月14日に鹿沼市にある「TKCいちごアリーナ」で硬式試合を開催するのだとか。チラシを手渡しする、LINEのお友達にメッセージを送る。これだけの宣伝活動ですでに206人の定員は埋まりつつあるという。恐るべき集客力。
「大会名は『第1回KTSオープン卓球大会 supported by中村土建』。うちの夫の会社がスポンサーになってくれたんです」と尚美さん。中村土建は地元のプロバスケットボールチームである宇都宮ブレックスのスポンサー。その企業をローカル卓球試合に引き込むとは、ここでも大きな影響力を発揮。
まてよ、このまま大会が催されると、尚美さんの影響力で206名の選手すべてがスーパーサイヤ人に変身するのではないだろうか? 9月14日に「TKCいちごアリーナ」が金色のオーラを放ってないか、誰か確認してきてほしい(^_-)-☆
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