
ハンドソウ大図鑑[初版]
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2024年10月に開催された「ハンドソウNo,1決定戦 川又杯」。全国から集まったハンドソウ戦士たちの最愛のラケットをここにまとめました。戦型のオリジナリティを匂わすラケットの数々。寝る前に眺めると目が冴えるので要注意。
ハンドソウ大図鑑とな。第三のラケットと呼ばれるハンドソウのコンテンツ。卓球レディースを運営して3年半、とうとう手を出してはいけない領域に触れてしまった。。。別にネタがなくなったわけじゃない。興味本位で取り上げたわけでもない。以前、実際にハンドソウを使う機会があり、「なんて使いやすいラケットなんだろう」と驚いた。その感動を、ハンドソウ使いの方々の生の声とともに届けたかった。そのための企画なのに。
写真を俯瞰したら、なんちゅうマニアックな集合体やねん!!!
グリップが斜めで指を入れる穴まであって、そもそも珍しい形なのに、そこにカスタムを加えるなんて……。杓子定規のシェークレディースがその個性の塊を手にしたらドン引きだよ。ラケット交換はもはや、相手をビビらせる戦術のひとつか、はたまた名前を覚えてもらうための名刺交換会か? ハンドソウ愛好家が自身の手になじむまで磨き上げたご自慢のラケット。その画像の数々をここに展示した。ハンドソウ界のカリスマ・大友秀昭氏の解説と共に楽しんでほしい。
「ハンドソウNo,1決定戦 川又杯」で活躍した上位4選手のラケットをご紹介。
こだわりのカスタムを教えて下さい
4スタンス理論に合わせて指が2本(中指・薬指)入るように孔
記念すべき今大会のチャンピオン、竹村さんのラケットカスタムは唯一無二。最新スポーツ理論を取り入れた結果、中指・薬指2本が入るように孔が拡大されています。常にヘッドアップが維持されるこのグリップにしたことで、得意の前陣カウンターがさらに安定感を増し、初の栄光につながりました。結果が出たことで、今後はこのグリップが増えてくる……かも?
ハンドソウならではの戦術は?
ラバーはオーソドックスな裏裏ですが、ハンドソウを使うだけで嫌がってもらえます。
大剣を振るうようなド派手なスイングが顧客の心を奪う井上くん。彼の強さを支えるポイントは決して最新鋭ではないラバーチョイス。回転の影響を受けにくいために異質相手にもカーブドライブを振っていけるし、柔らかいスポンジゆえに届くだけで強打を返球できるところもハンドソウの特性を活かすにはピッタリです。ただ、これを狙っているのか偶然なのかは彼のみぞ知るところ……実際どうなのだろうか? 笑
ハンドソウとの出会いは?
ハンドソウの大会があることを昨年知り、ラケットを探しました。シェークに近い形状がお気に入り。
彼が握るのは中国、三維製の「ピストルラケット」。川又杯でも使い手が滅多にいない希少品です。ハンドソウに比べて打球面が小ぶりで、手首の自由度や操作性に重きを置いたモデルとなります。まだまだ謎多き「ピストル派」の急先鋒として、今後の活躍に期待がかかります!
ハンドソウだからできる打法は?
遠心力を用いたアンチのミート打ち。
毎大会1人くらい「どこにこんな化け物がいたんだ」という選手が出てきますが、今年の場合は彼でした。堅実なアンチブロックと爆速の角度打ちでハンドソウ界の伝説である武藤さんを3-0で吹っ飛ばした一戦は見事の一言。弱冠二十歳という年齢を考えても、彼がこれから関西ハンドソウ界を引っ張る1人であることに疑いの余地はないでしょう。学生リーグでの活躍も期待しています!
多方面での活躍でハンドソウの普及に一役買ってくれている選手達。そんな彼らのラケットにフォーカス。
ハンドソウの良さは?
フォアハンドで遠いボールにも届いてしまう。グリップを迷わないで済む 。
川又杯初代チャンピオンであり、三連覇の記録も持つ「Mr.ハンドソウ」が武藤さん。ハンドソウが苦手とされる技術はたくさんありますが、武藤さんのプレーを見ればそれが単なる噂であると気付く人も多いはず。この道50年のテクニックから放たれる必殺のバックミートを武器に、これからもハンドソウが「勝てるラケット」であることを各地で知らしめ、知名度を上げてくれることでしょう。
これまでのラケット遍歴を教えてください
日ペン(裏)→日ペン(表)→ハンドソウ
掛丸さん、もとい掛丸先生のご職業はなんと漫画家! 全国販売の漫画誌にハンドソウ使いを登場させ、単行本まるっと1巻分ハンドソウだらけで埋め尽くした快挙(暴挙?)で知られます。クリエイター魂全開で自分に合う形状を突き詰めた結果生まれた角形ハンドソウは台上の取り回しに優れ、ペン持ちも可能な独自のカスタムがされています。
ハンドソウとの出会いは?
全国大会の審判のバイトで東京のエースがハンドソウを使っていた。ひとめぼれ!
すみやさんがハンドソウ普及に一役買っている理由は凄まじい数の卓球イベントを主催していること。ほぼ毎週企画される「ふぁん卓球」の練習会や試合でイベントを取り仕切りつつ、華麗なハンドソウでのプレーを参加者に見せつけるその姿はお見事としか言いようがありません。物腰柔らかで人望も厚い彼は近年最もハンドソウのイメージアップに貢献してくれている方だと思います。
こだわりのカスタムを教えてください
サイドテープに板ゴムを1周貼ってます。
ハンドソウ復活に関わる大友の蛮行をかなり初期から見守り、助け、時には軌道修正してくれる高橋さん。使用されているのはニッタクの名作、アコースティックをベースにした特注品です。うーん、シブい。かのWRMでラケット設計者としても活躍されているのは周知の事実ですが、なんと今年は新型ハンドソウの開発に踏み切られました!年末ごろに発売される予定とのこと。乞うご期待!
ハンドソウは反転ができない。それゆえに異質選手は特定のラバー側を狙い撃ちされて負けることもしばしば。わかっていてなおハンドソウを選び、創意工夫と技術でこの課題を解決するハンドソウ妖怪のラケットがこちら。
こだわりのカスタムを教えてください
フォア面コルク、バック面木材の異材質グリップ。サーブの持ち替えと反転のために追加したすべり止め。
かの伊藤条太さんに「現代卓球の臨界領域」と呼ばれたハンドソウ両面一枚の使い手。「撃鉄」部分をそぎ落とした特注ラケットは、本来できないはずの反転レシーブのために設計された逸品です。・・・いや、お前じゃねーかとツッコんでいる方が多くいるかと思います。すいません。ただ、私のプレーヤーとしての妖怪要素は時代錯誤なラバーと一発芸的な反転レシーブ「のみ」。そう、こんなのでも選手としての個性では「四天王の中で最弱」なのです。異論がある方は後の3人を見てからお願いします。笑
ハンドソウとの出会いは?
高校生の時、昭和50年代は全国レベルのハンドソウ使いがいた。あこがれ。
二人目の刺客である高根さん。ハンドソウ両面アンチラバーという臨界領域の遙か先を行くラバーチョイスはもちろんですが、何より特徴的なのはラケットを反転したままでもラリーするところでしょう。レシーブで終わりの大友とは格が違います。腕の上にグリップが飛び出し、いよいよもって誰も見たことがない面の角度で放たれるアンチブロックは数々の相手の心を折ってきました。グリップ上部に書き込まれた「秘密の暗号」も含め、未知の世界観に相手を引きずり込んで一方的に料理する姿は完全なる大妖怪です。
ハンドソウだからできる打法はありますか?
全面フォアで打てます。
妖怪枠の三人目は原田君。裏ソフトを貼っているだけ、先の二人より遙かにマシに見えるラケットですが、彼のプレーの特徴はその打法にあります。彼が操るのはシーミラーブロック。そう、あろうことかフォア面の粒高だけで握り替え無しにバックまで全てカバーするのです。粒高を嫌ってバックに放ったはずの強打が何故か無限にフォア面の粒高で返ってくる。しかも浮かせたらそれで打たれる。ハンドソウ界で最も相手の怪訝な顔を量産するのが彼なのです。
ハンドソウとの出会いは?
高校の物理の先生に試合を挑んだらハンドソウ使いだった。戦ってみてハンドソウの強さを体感した。
ラストを飾る阪下くんは、なんとグリップが可変してフォア面とバック面が入れ替わるハンドソウを自作してます。意味が分かりませんね。僕も分かりません。ラケットだけで大友が泡を吹いて倒れる属性過多っぷり。とはいえ「理想のラケットが無いなら作るんじゃー!」という姿勢は正しく川又先生の理念そのもの。「Mr.ハンドソウ」が武藤さんなら、「Mr.川又杯」は彼だけが掲げられる称号と言えるでしょう。
ここまでで紹介しきれなかったハンドソウを公開!
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