天下無敵の卓球レディースは暴走族のレディースと同類項。あたいらも煮えたぎるような熱いハートを持って戦ってるんだ。気合入ってないヤツらにはワンパン角度スマッシュお見舞いするぜ。そこんとこ夜露死苦な。ブンブン。

ダイバーシティで東京を騒がせたのが小池百合子の姉御なら、ダイバーシティでマダムたちをザワつかせるのは、あたいらレディースだよ。

マダムが心斎橋の大丸でPRADAの財布を物色しているころ

あたいらは裏なんばの卓球ショップでディグを買っている。

マダムが心斎橋のパーソナルジムで脂肪を燃焼させているころ

あたいらは西なんばの卓球場でひとつも痩せない汗を流している。

マダムが難波でアサイーボウルを食べているころ

あたいらはエディオンアリーナでバナナそのものを食っている

ショッピング・美容・健康に費やす時間とお金はマダムと一緒。アプローチの仕方が少し違うってこと。そこは違いを尊重してくれよな。

あんたたちマダムから見ればズレてるかもしんないけど、あたいらはMCMのセカンドバッグを小脇に抱えたこともなければ、巷のオザケンにPRADAの靴がほしいとねだったこともない。ブランドもんには興味がないってこと。美容だってそうさ。最先端のホワイトニングセラムが30mlで4万円オーバーって、どこのドバイの話だよ? こちとら顔にニベアすら塗ったことがないのにさ。マダムも卓球やればいいんだよ。屋内で紫外線を防げば白肌をキープできるし経済的だぜ。そんで、浮いたお金でレッスン受けることをおすすめする。やるからには上達しないとおもしろくないだろう。もちろん、あたいも個人レッスンにはお金をかけているよ。粒のスペシャリストや、人気のYouTuberなど、あたいのバックには勝たせてくれるコーチがたくさんついているんだ。コーチへの報酬はおいくら万円かって? レッスン代は旦那にも内緒なんだから勘弁してくれよ~。

とにかく、こっちは“将来の美”ではなく、“将来の卓球”に投資してんだ。憧れも君島十和子さんではなく、全日本マスターズの府代表になったH野さん。70代になってから全国大会に出られるようになったなんて、夢とロマンがある話じゃないか。あたいも今年で60歳。膝や膝に爆弾抱えているけど、コツコツ頑張って1年後、3年後、5年後に結果が出ればな~と思ってる。なのに、H野さんから「個人レッスンの効果が出るのは8年後」と言われて、正直、蝶野正洋に真正面からビンタ食らった気分になったぜ。最先端のホワイトニングセラムとかわらないレッスン代×12ヵ月×8年。どんだけ投資しないと身にならないんだよ。今はパートで稼げているけど、その頃には雇われているかどうかも不安だよ。

そんな泣き言をいっても、ハイエイティの姉御たちから見れば所詮ひよっこだってわかってる。だから今日も前を向いてホットロードをサイドステップで駆け抜けるんだ。深緑のコートに真っ白なボールをかっ飛ばしながら。ブンブブーンってね。そこの新入り、あたいらは80歳超えても、しっかり気合入れて回り込むから油断するんじゃないよ。夜露死苦な!