寒さで身も心もラバーもカッチカチの季節。ポカポカグッズの開発者とともにラバーと手指を同時に温める卓球お役立ちグッズを開発しました。冬場の試合に欠かせないアイテムになりそうな予感……?!

冬場のピン球は凶器と化す

体育館が底冷えするこの季節。卓球キッズは半袖短パンで体育館を元気に走りまわっておりますが、厄年過ぎの中年女性はそうはいかない。特に今年は寒さに身構えております。ここ数年、暖冬が続き私の体温調節機能はバカになっている予感。「指先にピン球が当たっても笑顔でいられるだろうか……」。不安を覚えた私はある人からもらった手作りのラバーウォーマーを応用し自作のポカポカグッズを作ることにしました。

そう「ラバーと手指を同時に温める一石二鳥グッズの開発」を進めたのです。

本町のエジソンから贈られた心温まるウォーマー

今からおよそ半年前、私が利用するコワーキングスペースに本町のエジソンと呼ばれるKさんがおりました。Kさんはポカポカグッズの発明家。足裏を温めるスリッパやフットレスト、食べ頃の温度をキープできるおにぎりケースや弁当箱バンドなど、起業半年で112点のグッズを開発。

どれも発想と機能は100点で、さすが元一流メーカーのエンジニアと称賛しておりましたが、デザインがー100点(涙)。誰もが「見た目がおしゃれなら売れるのに」と思っていると、その技術面オンリーが評価の対象となり、海外の大手メーカーにヘッドハンティングされてお別れすることになりました。

そんなKさんが別れ際、私に残してくれたもの。それはラバーを温めるウォーマーでした。卓球メーカーのカタログを見ながら「ラバーウォーマーが欲しいな」とつぶやいた3日後に自作のラバーウォーマーを披露してくださったのです。「コネクターをバッテリーに接続して20分ほどで両面のラバーが温められる」とKさん。

すぐにでも試したかったのですが、いただいた当時は夏真っ盛り。寒さで縮こまったラバーをどこまで柔らかくできるか、我が家には試す装置がなく出番がありませんでした。しばらく部屋の片隅に放置していましたが活躍の季節到来。どうせなら指先も温められる仕様にと、カバーを作ってかぶせてみました。

カバーは乙女の極みと言えるピンクのファーを使用。アクセントとしてショッキングピンクのリボンをあしらいました。Kさんと底辺で争うほどのデザイン力。見た目が―100点ということで±0点かもしれませんが、こればっかりは好みの問題。林家パー子ならコレクションのひとつに加えてくれるでしょう。

↑バッテリーとヒーター以外の素材は100円ショップで調達されたとか。原価はかなりおさえられています。

実際に使ってみると……

カバーの中に手をつっこむと、ラバーウォーマーは側の部分もほんのり温かくて心地よい。数分後には手指が芯からぬくもって、ツッツキに自信が持てる仕上がりに。バッテリー式なのでカイロのように数時間後にカッチカチなんて残念なこともありません。

ラバーも暖かい季節と同様、いやそれ以上の柔らかさになって、ボールコントロールがしやすくなった気がします。ドライブ時のひっかかりも良い。道具に頼ってでも1点欲しい私としては、冬場の試合に欠かせないグッズを生んでしまったのではないかと興奮しております。

なにより、底冷えの体育館で身も心もラバーも同時に温められるなんて嬉しいじゃござんせんか。子供の頃、母親に「冷えは女性の敵」と教えられて育ちましたが、「冷えはラバーの敵」であることもお母ちゃんに伝えたい。そして、世界一不器用な私が世界でただひとつのオリジナルグッズを完成させたことも西村家のトップニュース。子供の小学校入学準備に一度だけ使用したミシンを押入れからひっぱり出してソーイングした甲斐があるってものですよ。布を切って両端をまっすぐ縫う。私にとっては森ビル級の一大プロジェクトですからね。Kさんとの共同開発。というかほぼほぼKさんのおかげなんだけど、私も自慢に寄せてくださいまし。

Kさん本当にありがとうございました。謝謝!