ハッピーバレエ・ストレッチ代表の藤井治子さんに脱力の感覚が養えるストレッチを教わりました。ラケットを握ると力が入るみなさん、力の抜き方を知っていますか?

パンパンに膨らんだ風船から空気を抜くが如く

私はこれまで、いろんな方に卓球のアドバイスをいただきました。卓球場のコーチ、卓球の上手な近所のおじさん、卓球をはじめて2年の夫……etc

そんなアドバイザーが私に持っている共通認識、それは「西村の身体は超合金じゃね?」です。練習を始めてしばらくすると、みなさんたまりかねて「ママさん、身体かたすぎない? もっと力を抜いて打ったら」と助言をくださります。

「すみません!」とあわてて返事をして力を抜くと、「本当に力を抜いているの?」と相手は失笑。あれっ、おかしいですね? 私は100の力を10に減らしたつもりなんですけど、先方に伝わる力みの波動に変化はなかったようです。

そもそもですが……力を抜くって、どういうことなのでしょうか? 

半世紀近く生きてきて今更なのですが、自分史をひも解くと力みすぎを注意された記録の多いこと。1991年バレーボールで青たんを作るのが早い、1994年えんぴつの筆圧が強すぎて字が怖い、2000年足音がタップダンサー並みにうるさいなど。私のあり余るパワーは時にクレームを引き起こしました。

日々の生活で疲れが抜けない原因も、この力みにあるのかもしれません。これからの老いと、卓球の上達を考えると、今すぐどげんかせんといかん!!! そこで身体の使い方に詳しいハッピーバレエ・ストレッチ代表の藤井治子さんに相談したところ、脱力の感覚を養うストレッチがあるとか。詳しく話を伺うと……。

「身体に力が入っている状態、抜けている状態を自分で判断できるように、ハッピーバレエ・ストレッチのレッスンでは脱力の感覚を養うトレーニングを指導しています。力が入りすぎる人は、力を抜く感覚を知らないケースが多いからです。常に身体に力が入っていて、筋肉が収縮した状態。血流やリンパの流れが滞って疲れが抜けないという方もいらっしゃいます」。

それはズバリ、私のことでしょう。無意識の動作で力みを重ねることに関してはベテランの域に到達。そんな私でも力が抜けるようになるのでしょうか?

「無意識の動作も意識の仕方がわかると治すことができます。自分で力の入れ具合がコントロールできるようになると、卓球のパフォーマンスも上がるでしょう。コーチや周りの方から『身体の力を抜いて』とよく言われる方は、このトレーニングで自分の力の入り具合を一度確認してみてください」。

脱力の感覚を養うストレッチは、力みを確認するときだけでなく、柔軟を目的としたストレッチの前に行うのもオススメなのだとか。力の抜けた柔らかい身体だと、四肢の可動域が広がってストレッチの効果も上がりますものね。長年の力みで岩石化した身体をお持ちのアラフォー&アラフィーだって遅くはない。むしろ健康に目覚めた中年の今がはじめ時かも。脱力ストレッチで卓球上手なしなやか美人を目指しましょう!

1分間の脱力ストレッチの手順

  • 足幅は肩より広め、足先を自然に外へ向けます。鼻から息を吸って、口から息を吐きながら、関節や筋肉から力を抜くイメージで身体を前に倒していきます。
  • 身体が屈曲し、上半身の力が完全に抜けた状態から、最低限の力を使って少しずつ身体を起こしていきます。
  • 起き上がったら、ストレッチ前と比べて身体の中から力が抜けている状態か感覚を確認しましょう。

監修:藤井治子

SAY株式会社 代表。中高年女性向けのヘルシーでキレイなカラダを作る「ハッピーバレエ・ストレッチ」主宰。大人女性の健康づくりをテーマに、バレエの姿勢トレーニングを活用した独自の運動プログラムを構築。東京・名古屋・京都・大阪・岡山・広島の6ヵ所でのレッスンと、全国を対象にオンラインレッスンを行っている。

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藤井さん