卓球未経験者が観たTリーグ
バラエティ
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近畿大学経営学部布施ゼミナール所属の学生さんが11月から卓球レディースの運営に加わりました。彼らは卓球未経験者。卓球のプロの試合を生で観たことがない彼らの瞳に、Tリーグはどう映ったのか? こちらのTリーグ観戦記でご確認ください!
皆さん、初めまして!
卓球知識レベルゼロの近畿大学経営学部布施ゼミナール所属の乾口(イヌイグチ)です。
そんな私が、この度、人生初のTリーグ観戦に行ってきました。カードは「京都カグヤライズ vs トップおとめピンポンズ名古屋」の熱い一戦です。果たして、私の目に、Tリーグはどう映ったのか。
まず、会場となる京都のKBSホールに入った瞬間から、完全に面食らいました。ホールに入って、目に飛び込んできたのは巨大なステンドグラス。
「え、ここで卓球やるん?」と。
しかし、驚きはそこからが本番でした。
選手入場では、キッズチアが作る花道を選手たちが子どもたちと手をつないで登場。入場曲とともに意気込みがアナウンスされ、ビジョンには顔写真と背番号がドーン。客席ではファンがユニフォームやタオルを掲げて応援。「え、背番号あるんや?」「え、グッズあるんや?」と、私の中の卓球のイメージが一気に塗り替えられました。
さらに、そんな熱気あふれる会場は飲食OK。
しかも、「え、他のスポーツより安くない?」と思う、ビール500円、おつまみセット700円という価格設定。試合開始が近づくと、「京都!(チャチャチャ)」「カグヤ!(チャチャチャ)」といったコールが会場中に響き渡ります。気づけば私も心の中でチャチャチャ。すっかり、この熱狂の渦に引き込まれていきました。
会場を見渡すと、子どもから年配の方まで、幅広い世代が食い入るように卓球台を見つめていました。その真剣なまなざしを見て、「卓球は世代を超えて愛されているんだな」と実感しました。そんな空気の中で行われるTリーグは、1ゲーム11点、しかもデュースなしというルール。素人の私からすると、その緊張感は正直えげつないレベルでした。
わずか1本のミスで流れが一気に相手に傾いてしまう。
その現実を目の当たりにして、「1点がめっちゃ重いやん…」と、私は一球ごとに固唾を飲んで見守っていました。この「1本」の重みは、プレーの合間のシーンにも表れています。審判団は厳格にラケットチェックを行い、テンポよく試合を進行していく。タイムアウトでは、チームメイトが必死にうちわで選手をあおぐ。コートの中だけでなく、ベンチも審判団も含めて、会場全体が1点1点に集中していることが伝わってきました。試合後に行ったインタビューでも、その意識の高さが印象的でした。工藤・田村両選手は、
「負けていたところからひっくり返したことがある。だから1本もあきらめない」
「常に相手の一手先を読み続けている」
と話していて、 選手たちが“1本”に込めている思いや考え方にふれたことで、精神力と知力を尽くして戦う奥深さに、強く胸を打れました。
そして何より衝撃だったのが、コート上で繰り広げられるプレーそのもの。一言でいうなら、「えげつない」です。テレビ画面越しとは比べ物にならない迫力で、ボールが台を叩く破裂音や目で追うのがやっとなほどの球速に、終始圧倒されっぱなし。
特に衝撃的だったのは、トップおとめピンポンズ名古屋の小塩選手の繰り出す「カット」。下からすくい上げる独特のフォームから、放たれるボールが、ネットすれすれをフワッと飛んでいく様子は、まるで紙飛行機のよう。「いや、それどうやって返すん?」と、私は何度も心の中でツッコミました。ボールの回転や軌道、選手が床を踏み鳴らす音、ダブルスで見せる細かいハンドサインなど、現地観戦は本当に情報量が多く、五感フル稼働。
試合は終盤まで一進一退の攻防が続き、勝負はついに「ビクトリーマッチ(延長戦)」にもつれ込みます。誰が出るか直前まで分からないビクトリーマッチ。発表された瞬間、会場全体にピンと張りつめた空気が流れました。その瞬間の空気感は、一度味わうとクセになること間違いなし。この日はトップおとめピンポンズ名古屋が勝利しましたが、Tリーグの魅力は試合結果だけではありません。
試合が終わったあとも、Tリーグの時間は終わりません。終了後には選手のお見送りがあり、ファンは推し選手にサインをもらったり、一緒に写真を撮ったりしていました。心の底からうれしそうな表情を浮かべるファンの姿を目の当たりにして、私は「ああ、これは完全に“沼”があるやつや…」と確信しました。
卓球に詳しい方は、もしかすると「素人はそこで驚くのか」とニヤニヤされたかもしれません。一方で、昔の私と同じように「卓球、そんなに熱い?」と思っている皆さんには、ぜひ一度、現場に足を運んでほしいと心から思います。騙されたと思ってTリーグを観に行ってみてください。少なくとも私は、また本物の卓球を味わいたい。心からそう思っています。
文: 近畿大学 経営学部 経営学科 3年生 布施ゼミナール所属 / 乾口 悠貴 (イヌイグチ ハルキ)


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